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西川浩幸インタビュー・その1 [嵐になるまで待って]

ご来場ありがとうございます。初めていらっしゃった方は、まずはこちらに



東京・池袋にあるサンシャイン劇場は、
30周年を機に、ロビー、客席、楽屋などの
全面改装を行なった。

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新しくなった劇場は、ベージュの絨毯、
スワロフスキーのシャンデリア、
シックな木目調と清潔感ある白をベースにした壁、
どこをとっても大人っぽい雰囲気。

キャラメルボックスの公演が改装後のオープニング第一弾。
その記念すべき公演に選んだのは、
進化し続ける演目『嵐になるまで待って』。

幕が開き、観客の反応をみて思ったのは、
予想以上にキャストのバランスの妙が喜ばれているということだ。

その中で僕には、物語の語り部「広瀬教授」を
演じる西川浩幸がやけに自由に感じられた。
彼がこの役をやるのは、実に4度目。
セリフが消化されているという単純な側面ではなく、
いつもと演技に対するアプローチが違ってみえた。

いったい彼は、いまどのようにこの作品に臨んでいるのか。
それが知りたくて、真新しい劇場のロビーで西川に聞いた。

2008年8月15日、サンシャイン劇場にて。
東京公演10ステージを終えたところ。


西川浩幸インタビュー その1

「何度もDVDを見ました」

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仲村  まずは上演中の『嵐になるまで待って』のことから、
    お聞きしたいのですが。
    いま広瀬教授(西川が演じている役)、とても素敵な感じで。

西川  それ、外交辞令みたいだね。

仲村  あはは。
    まさかギャグで「ルネッサーンス」が
    でるとは思わなかったり、
    もちろんそこはどうでもいい部分なんですけど。
    すごく自由に演じているように見えるんです。
    
西川  うん。

仲村  たとえば、土屋さんとのやりとりにしてもそうです。
    それは彼がとても瞬間を生きることに長けた役者だから
    ということもあると思うのですが。
    
西川  そうですね。

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仲村  前回と違う感覚でやれてるというのはあるんですか。

西川  6年前のDVDを何度も見たんですよ。
    再演のときに、
    そうゆうことを今までしたことがなくて。
    なぜかというと、
    あんまり自分の演技が好きじゃなくて。
    もしくは大好きだったり(笑)、
    どっちかなんですよ。
    
仲村  (笑い転げる)

西川  どっちもよくないじゃないですか(笑)。

仲村  そんな理由があったんですね。

西川  で、やっぱり6年経ってるんで
    セリフは覚えてるんですけど、
    セリフ以外でやってることって
    忘れてしまっているんです。
    それを6年ぶりに確認して、
    自分でおもしろいと感じた部分は、
    積極的に残していこうと思って。
    それが、要するに今まで作ってきた
    『嵐に〜』のベースなんだと。
    そこに今の自分の感覚を足していこうと思いました。
    メンバーも違うので、
    その人たちとの関係性から生まれたものを
    新たに加える。

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    今回はやっていて、
    新しい『嵐〜』というよりも、
    4回やってきた『嵐〜』を積み重ねた作品だと
    思っているんですよ。
    6年前の作品がなければ、
    こうゆう作品になっていないと思うし。
    これは僕以外のキャラメルボックスの出演者もそうしているし、
    そう言うと思います。
    見事に2002年の作品のうえに、
    2008年の作品を作っているという感覚があります。
    
仲村  具体的にいうと、どういう部分でしょうか。

西川  前回の出演者が作ったものを大切にしていることとか。
    大切に守るところは守って、変えるところは変える。
    劇団としてこの作品を繰り返し上演していく、
    ひとつの方向性が今回の『嵐〜』でできた気がします。
    
仲村  1回目から2回目のとき、
    脚本もずいぶん改訂したじゃないですか。
    3回目も変化しながら、
    きちんと積み重ねてきている。
    そのうえで4回目というのは初めてなことですよね。
    
西川  一番よかったといえる部分は、
    キャストを一新したことだと思うんですよ。
    
仲村  西川さん以外のキャストですね。

西川  これが複数キャストが同じままだと、
    印象がかわらないというか、
    どうしても前のイメージになってしまったり、
    あるいは、前のイメージを払拭したいと
    強く思ってしまったりして
    バランスがよくなかったんじゃないかな。
    だから僕は、
    あえて変えない部分を作っていこうと思ったし、
    その方がいいと思ったんですよ。
    その方がぶれないと思ったんで。
    
仲村  はい。

西川  成井さんが稽古初日にこれを、
    「レパートリーとして、ずっと上演していきたいんだ」
    と言ったことが実現できていると思うし、
    次にやるときは、
    細見くんがまた新たな役に挑戦してもいいと思うし(笑)。

 註 今回、波多野役を演じている細見大輔は、
   過去3回この作品に出演し、広瀬教授→幸吉→波多野と演じている。

西川  いろんな人が『嵐〜』をできるといいんじゃないかな。
    そうゆうお芝居なんだと思いました。

    (つづきます)
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